竜王征服記第3部 そして伝説へ

2003年9月作成

神々の王・バアル

カナアン(現在のシリア〜レバノン西部)の神話の主神。
土と家畜の豊穣を約束する太陽神。大気と雨の神でもある。その象徴は雄牛であった。
「バアル」には「主人」や「犠牲」を意味し、植物を神格化した存在であるバアルは、
自ら死に、妻である地母神によって再生するという行為を繰り返す事で季節の推移、
つまりは豊穣を保証する”死すべき王”への添え名という性格をもっていた。
兄弟に海竜神ヤム、死神モト、戦女神アナト(またはアスタルテ)がいるが、
ヤムとモトとは王権をめぐって熾烈な戦いが繰り広げられた。
なお、バアルはインドに伝わると祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)の守護神・牛頭天王
(ごずてんのう)へと変容し、日本に入ってからはスサノオノミコトと同格とされた。

参考文献:「真・女神転生 GRIMOIRE」 エンターブレイン
       「真・女神転生 悪魔事典」 新紀元社
       「堕天使」 新紀元社



[コメント]
男性の神様の中で一番好きなバアルを描いてみました。
「雷や雨を操る、竜や魔王退治、愛する妻の為に死ぬ」・・まさに男の中の男かと・・!
そういうイメージを大事にして描いた結果、雄牛の角を持ち、裁きのいかずちで敵を倒し、
恵みの雨で大地に潤いをもたらす、勇者を思わせる姿になりました。
今後、バアルの兄弟が描ける機会があったら描いてみようと思います。