四大精霊(サラマンダー、ウンディーネ、シルフ、ノーム)   2004年8月作成

16世紀の錬金術師にして医師であるパラケルススは、四大元素(地・水・火・風)に精霊が宿ると考え、
火には「サラマンダー」が、水には「ウンディーネ」が、風には「シルフ」が、地には「ノーム」が、
存在をしていると定義した。
パラケルススによると、精霊はそれぞれの元素の中で独自の生活を営み、
時に人間の姿をとって現れることもあるという。

サラマンダー:
ヨーロッパにおいて、火の中に棲むと考えられたトカゲに似た怪物の一種。錬金術師たちは火の精霊と考えた。
実際に、ヨーロッパでは石綿の布がサラマンダーの皮として売られていたという。
また、サラマンダーの皮で作った服は、たとえ汚れても火に投じればきれいになるとされた。
プリニウスの「博物誌」にはちょっと変わった記述があり、
サラマンダーは雨の日にだけ現れる生き物で、非常に冷たく、これに触れると火は消えてしまうとしている。

ウンディーネ:
ヨーロッパの川や泉に棲む水の精霊の一種。
美しい乙女の姿をしており、しばしば人間と恋をすることで知られる。
ウンディーネは魂を持たない精霊だが、人間と恋をして子供を生むと魂が与えられると言われる。
しかし、ウンディーネと結婚した人間が川や泉で彼女をののしると、
彼女は永遠に水の中に戻らなければならなくなるという。

シルフ:
ヨーロッパの風(空気)の精霊の一種。ジルフェ、シルフィードと呼ばれることもある。
本来は人間と精霊の中間的存在として考案された。
風の中を自由に飛び回るイメージから、浮気っぽくて決して老いることのない女性の精霊と考えられるようになった。

ノーム:
土に棲む精霊の一種。現在では、地下に住む妖精の一種族といわれることが多い。
身長は12cmくらいで、人の姿をしている。服装は派手で、赤い三角帽子をかぶり、青い上着を着たりしている。
男はみんな胸元まで伸びたひげを生やし、女たちの肌は綺麗だが、350歳と過ぎると産毛が生えるともいわれる。
地下に棲む他の精霊たちと同様に、金や銀の鉱脈を知っている。


参考文献:「アニメ・コミックから読む解く錬金術」 宝島社
       「幻想動物事典」 新紀元社


[小説〜IDEA〜での設定]
サラマンダー:個人名はテツ。マサラの町にいる老学者から譲り受けた。普段は火山地帯に生息している。
熱血で曲がった事が嫌いで暴れん坊。何よりも裏切りを嫌うが、一度忠誠を誓ったものには全力で尽くす性格。
エミの情熱的な心に惹かれて契約を交わした。

ウンディーネ:個人名はユウコ。優しい性格だが、恥ずかしがり屋で男の子と話したりするのが苦手。
その反面、人のラブレターや日記を読むときはすらすら読める・・という変な特技を持つ。
普段は水蛇ミズチの棲む泉に棲んでいる。エミの慈悲深い心に惹かれて契約を交わした。

シルフ:個人名はミキ。ミーハーな性格でいつもイケメンのおっかけをやっている。
魅力的なダンスで男性をトリコにする事ができる・・がイマイチ詰めが甘いためか、
あんまりボーイハントに成功しない・・らしい。
エミに契約したのも、「美人について行けばイケメンに会える可能性が高い」という下心からだったが、
一緒に行動するうちにエミの自由を求める心に惹かれた。

ノーム:個人名はヒデオ。ノーム族でも、大工で言えば棟梁に当たるくらいのえらい立場らしい。
普段は採掘の仕事をしていて、仕事終わりの仲間とのドンチャン騒ぎが何よりの楽しみ。
物知りでその知識を若者のために役立てたいと考える、立派なおじいちゃんでもある。
エミのしっかりとした心に惹かれて契約を交わした。


[コメント]
いつかは四大精霊を出したいと、色んなゲームを受けつつも自分なりの精霊を描いた・・つもりです。
サラマンダー:どう見たって「懐怪物」(※直訳名)の火蜥蜴にしか見えないですな・・(汗)
ウンディーネ:自分の趣味と「悪魔の子供たち」(※直訳名)の影響でスク水仕様に(笑)
本来のウンディーネはモリなんて持っていないのですが、
他のゲームのウンディーネが持っている事が多かったためにそのまま感化・・(笑)
シルフ:同じく「悪魔の子供たち」(※直訳名)の影響。参考文献の「幻想動物事典」のシルフも布切れ一枚でした。
ノーム:参考文献の「幻想動物事典」の紹介で「青い上着」の記述に気づいて、
慌てて黄色かった上着を青に変えました(汗)
やっぱりおじいさんを描くのは苦手です。


Tales of Spirits