賢き女王メデューサ
製作期間:2012年11月7日〜2012年12月26日

ゴルゴンズアイ!

ギリシャ神話に登場する、蛇の髪の毛が素敵なメデューサ様です。巳年の年賀状に使用しました。
ペルセウスに首を刈られてしまう怪物女、というのが一般的なイメージですが、元来、古代では高いくらいの女神として崇拝されたそうです。
メデューサの名前には、「賢き女」とか「女王」などの意味があったことからも推測できます。

イラストの メデューサ様の各パーツの詳細設定は・・・

・ 頭についている黄金の羽は、本場ギリシャなどで魔よけとして飾られているメデューサ像は、だいたいこんなものです。
メデューサ様を年賀絵を選んだのは、太古では水と大地を司る女神として、及び魔よけの像として祀られていた経緯を汲んでゆえのことです。魔よけ=厄を跳ね除けるというわけであり、決して見ている人を容赦なく石にするとか、そんな物騒なことはしません。なお、最初は、天使のように大きな翼を肩に生やしていたのですが、スペースの都合で頭に小さな羽を付けることになったとさ。
・ 額についているのは、頭蓋骨をデフォルメした仮面であり、恐ろしき死の相を表現しています。・・・が、デザイン的に言えば、某・KOS-MOSさんオマージュです。
・ 顔の横についているのは、猪の牙。メデューサが怪物として語られる時に、“猪の歯を持つ”から持って来ました。猪は、その体格とパワーから豊穣と死=破壊者を司っています。
舌出しは、蛇の舌出しもあるのでしょうが、古代の秘儀的に言えば「性の秘儀」を表しており、インドの母神カーリーなどでもお馴染み。つまり、舌出しはエロい!(短絡的過ぎる)
手に巻いている赤い腕輪みたいなものは、サンゴを意識しています。ギリシャ神話では、地中海に落ちたメデューサの血がサンゴになったと伝わっています。もしくは、海藻がメデューサの眼力で硬くなってサンゴになったとも。
・ サソリ型の尻尾は、メデューサの血が砂漠に落ちてサソリになった話から。メデューサ様オリジナルには尻尾は無いのですが、エジプトではサソリの女神セルケトが崇拝されていました。
・ ロングスカートは、クレタで見つかった蛇を持つ母神像のイメージから。この母神像は、メデューサではなく女神レアーと推測されておりますが、両手に蛇を掴んだ姿が印象的だったので。
・虹のヴェールは、メデューサ様の羽が虹色説から。ソースは「女神」(新紀元社)より。しかし、見返してみたら、黄金の翼とも書かれている・・・。まぁいいか。虹自体は、マーヤー、イシュタル、フレイアなど様々な女神と結び付けられています。ギリシャではイリスが該当しています。古代の聖王は、女神の神殿の巫女のヴェール(性的な意味で)を引き上げて、処女性の交わりの中で死んで神になった、と言われています。つまり、このメデューサ様の虹のヴェールを引き上げると・・・。なお、妙な位置にある「A Happy New Year!!」の文字は、無駄に細かい所まで描いてしまった“見せられないよ!”(性的な意味で)なので、文字なし版はアップできないぜぇ・・・(汗)
・眼鏡の部分は、魔眼の効果を抑える的な何かであり・・・、早い話が、某・ライダーさんオマージュ。そう言えば、髪の色も紫じゃないか・・・。

長くなってしまいましたが、こう振り返ってみるとメデューサ様とあんまり関係ない要素があるじゃないか。しかし、あまり気にするな!